まだまだ暑い日が続いていますが、秋祭りが近づいてきました。
うちの神社では、今年も秋祭りに巫女舞を奉納します。
舞うのは、夏の天王祭でも「浦安の舞」を奉納してくれた、小学生の女の子たち4人。
秋祭りに向けて、そろそろまた練習を始める時期になりました。
毎年のことではあるのですが、巫女舞の練習が始まるころになると、
「ああ、今年も秋祭りが近づいてきたな」
という気持ちになります。
「浦安の舞」とは
秋祭りで奉納する「浦安の舞」は、昭和15年(1940年)に作られた神楽舞です。
昭和天皇がお詠みになった御製に曲と舞を付けたもので、平和への祈りが込められた舞として、現在も全国各地の神社で奉納されています。
舞には扇を持って舞うところと、鈴を持って舞うところがあります。
昨年の天王祭、秋祭り、そして今年の天王祭と本番を経験しているので、一からの練習というわけではありません。
それでも、秋祭りに向けてまた少しずつ練習して、4人の舞を合わせていくことになります。
夏のお祭りが終わったと思ったら、今度は秋のお祭り。
神主という仕事をしていると、こういうところでも季節が巡っていくのを感じます。
10月17日は、昔は休日だった
うちの神社では、つい最近まで10月17日が秋祭りの日でした。
10月17日といえば、伊勢の神宮で「神嘗祭」が行われる日でもあり、明治時代から戦後間もないころまで10月17日は「神嘗祭」として休日でした。
神嘗祭は、その年に収穫された新穀を天照大御神に奉る神宮の大切なお祭りです。
それぞれの地元の秋の例祭を「神嘗祭」と呼んでいる方も少なくありません。うちの地域でも会話の中で普通に出てきますね。
今は、10月17日直前の日曜日に
現在の10月17日は、もちろん祝日ではありません。
年によっては平日になります。
そして神社の役員さんたちも、今ではそのほとんどが現役で働いていらっしゃいます。
仕事をしている人たちに、
「昔から17日がお祭りと決まっているから、必ず17日に執行しましょう」
というのも、なかなか難しい話です。そこで、うちの神社では現在、10月17日の前の日曜日に秋祭りの神事を執り行っています。
昔からの伝統を変えてしまった、と考えることもできるかもしれません。
でも私は、このような変化はあってもいいと思っています。
神社のお祭りは、神職だけではできません。
神社の総代さん、役員さんがいて、氏子の皆さんがいて、いろいろな人が準備をしてくれて、初めて続けていくことができます。
昔から続いているものを守ることはもちろん大切です。
でも、それを続けていくためには、今そこで暮らしている人たちの生活に合わせていかなければならないところもあります。
変えてはいけないものと、変えていくべきもの。
神社のお祭りを続けていくというのは、案外そういうことなのかもしれません。
まずは、巫女舞の練習から
そんな今年の秋祭りも、少しずつ近づいてきて、まずは巫女舞の練習です。
どのくらい覚えているかな。
すぐに思い出すかな。
4人でちゃんと舞が揃うかな。
そんなことを楽しみにしていながら、また練習を始めていきます。
毎年やってくる秋祭りですが、そこで舞う子どもたちも少しずつ成長していきます。
今年はどんな浦安の舞を見せてくれるでしょうか。
私も今から楽しみにしています。
秋祭りが近づいてきましたね、っていう、そんな噺です。
