私は昔からクルマが好きです。
最初に乗ったのはTE71カローラ。YAMAHA製の名エンジン2T-Gを積んだ、軽量な2ドアハードトップでした。中古で乗り出し40万前後。前オーナーの趣味全開のラリー仕様でした。
そこからAE91カローラ、AE92カローラレビン。初代アルシオーネにも乗りました。これは街角の中古車店に飾ってあったのを見つけて、そのまま買ってしまった車です。

リトラクタブルヘッドライトのアコードにも乗りましたし、Honda BEATは仕事帰りに見かけて一目ぼれ。そのまま衝動買いしました。その一方で軽1BOXのSTREETにも乗っています。
その後は三菱デリカ・スターワゴン、スペースギアと2台のデリカを乗り継ぎ、E51エルグランド。そして今乗っているのがMAZDA CX-30です。
こうして並べてみると、我ながらずいぶんいろいろなクルマに乗ってきたものです。メーカーも車の方向性もバラバラ。スポーツカーがあったかと思えば1BOXもあるし、四輪駆動もある。
いったいどんな趣味してんだ?
まあ、たぶんクルマが好きなんです。それでいいことにしておきます。
ところが、これだけいろいろ乗ってきたのに、MAZDAの車は所有したことがありませんでした。平成の初めごろにファミリアを試乗したことがあるくらいです。
「MAZDAの車がいいな、って噺」なのに….。
今乗っているCX-30が、私にとって初めてのMAZDA車です。
最初からCX-30を買うつもりだったわけではありません
しかも、最初からCX-30が欲しかったわけではありません。購入候補にすら入っていませんでした。
当時乗っていたE51エルグランドの車検が近づき、そろそろ次の車を考えなければならなくなったのですが、ちょうど半導体不足などの影響もあって、各社で受注停止や長納期が珍しくなかった時期です。
欲しい車があっても注文できない。注文できても、いつ来るのか分からない。
そんなとき、「MAZDAなら比較的納期が短いらしい」という情報を見かけました。それならちょっと見てみようか、くらいの気持ちでディーラーへ行ったのが始まりです。
MAZDAのデザイン自体は以前から好きでした。「魂動デザイン」と呼ばれるデザインテーマになってから、MAZDAの車はずいぶん格好よくなったなと思っていました。
CX-30はボディ下部の黒い樹脂パーツがかなり大きく、ここは好みが分かれるところだと思います。私は好きでした。
そこで試乗してみたのですが、乗ってみて最初に出てきた感想は、
「あれ、結構いいんじゃない?」
でした。
何がいいのかと聞かれると、その時点ではうまく説明できません。
「何が、とははっきり言えないけど、しっくりくるなぁ」
そして、「これを選ばないという理由も特に思いつかないかな」という感じで、CX-30を購入することになりました。
車を選ぶ理由って、案外そんなものなのかもしれません。
納車を待っている時間も楽しい
私は昔から、車を注文してから納車されるまでの時間がけっこう好きです。
カタログを眺めたり、メーカーのホームページを読んだり、装備について調べたり。「これはどういう機能なんだろう」「このスイッチはどこにあるんだろう」と気になることがあれば調べて、またカタログを見る。
当然ながら、この時点ではまだ車は来ていません。
でも、楽しい。
車好きの人なら、この時間の楽しさを分かってもらえるんじゃないでしょうか。
CX-30のときも同じようにいろいろ調べていて、そこでよく目にしたのが、MAZDAの**「人間中心」**という考え方でした。
「人間中心」でクルマを作る
MAZDAは、人間の身体の自然な動きを大切にしてクルマを作る、という考え方を持っています。
自然な姿勢で座り、自然に手足を動かした先にステアリングやペダルがある。運転姿勢やシート、ペダルの位置、視線の移動なども、そうした考え方をもとに作られているようです。
一つひとつは、カタログを開いたときに派手に目立つ装備ではありません。でも毎日運転するものなら、こういうところの方が大切なのかもしれません。
なるほどなあ、と思いながら読んでいました。
とはいえ、メーカーが自分たちの車について良いことを書くのは当たり前です。
本当に?
結局のところ、クルマは乗ってみないと分かりません。
乗り続けてみると
CX-30が納車されて実際に乗り始めてみると、まず感じたのが運転の楽さでした。
私は長時間運転すると腰が痛くなりやすいのですが、CX-30ではそれほど苦になりません。シートはふわふわ柔らかいわけではなく、むしろ程よく硬い。それが身体をきちんと支えてくれている感じがします。
これは、かなりありがたい。
そこで、納車前に散々読んでいた「人間中心」という言葉を思い出しました。
なるほど。こういうことなのかな。
カタログで読んでいた言葉が、実際に乗ることで少しずつ実感に変わってきました。
標準オーディオなのに、音がいい
もう一つ、乗り始めて気づいたのがオーディオです。
私のCX-30についているのは、メーカーオプションの高級なものではなく標準のシステムです。それほど期待していたわけではなかったのですが、聴いてみるとかなり音がいい。
あれ? これ標準だよね?
MAZDAはスピーカーの数を増やすことだけではなく、人の耳にどう音が届くかも考えてオーディオを設計しています。
運転姿勢とオーディオはまったく別の話に見えますが、どちらも「人がどう感じるか」から考えているという点では同じなのかもしれません。
こういうところを見つけるたびに、「ああ、ここもちゃんと考えてあるんだな」と思います。
私は、こういうのが結構好きです。
安全について、ド真面目
MAZDAについて調べるようになって、もう一つ印象に残ったのが安全に対する考え方です。
今の車には、危険を検知して警告したり、必要に応じて操作を補助したりするさまざまな安全装備があります。
もちろんそれも大切なのですが、その前にドライバーがきちんと前を見て、認知して、判断して、操作する。そのために運転姿勢や視界まで考える。
そう考えると、「運転していて楽だな」ということと「安全を大切にしている」ということは、別々の話ではないのかもしれません。
最初に試乗したときの、
「何が、とははっきり言えないけど、しっくりくるなぁ」
という感覚。
長く乗っているうちに、その理由が少しずつ分かってきたような気がします。
値段以上に感じるところが多い
これはあくまで私自身の感覚ですが、CX-30は価格以上に質感が高いクルマだと思っています。
内装の作りや手触り、スイッチ一つひとつを押したとき、回したときの感触。先ほどのオーディオもそうです。
もちろん、もっと豪華な車はいくらでもあります。でもCX-30には、「この価格帯の車で、ここまでやるんだ」と感じるところが結構あります。
面白いのは、ある日ふと「あれ?これいいぞ?」と気づかされること。そして、「おーっ! ここもちゃんと考えてあるんだなぁ」と気づく。
こういうクルマは、長く乗っていて楽しいです。
CX-30より、MAZDAが好きになったのかもしれない
考えてみれば、CX-30を買ったきっかけはかなり偶然でした。
ところがCX-30について調べ、実際に乗り、またMAZDAについて調べる。そんなことを繰り返しているうちに、
「CX-30って、いいクルマだよな」
だったものが、いつの間にか、
「MAZDAって、いいクルマ作ってるな」
に変わっていました。
最初に書いたとおり、私はいろいろなメーカーのクルマに乗ってきました。なので「これからはMAZDA一筋です」と宣言するつもりはありませんし、次に買う車もMAZDAになるとは限りません。
クルマなんて、そのときの生活や欲しいものによって変わりますからね。
ただ、MAZDAのホームページを見ていると、
「あれ、いいよね」
と思っている車が、すでにいくつかあります。
まあ、まだCX-30に乗っています。急いで次の車を探す必要はありません。
ありませんよ?
たぶん……。
まぁ、先日MAZDAに行ったとき、家内が某車種にずいぶん興味を惹かれていたようではあります…。
嫁の車を先に買い替えなくちゃかな~
MAZDAの車がいいな、っていう、そんな噺です。
