高校生のころ、よく映画館に行っていました。
今のシネコンのような立派な施設ではありません。
スクリーンが2つの、小さな映画館でした。
座席も今ほど快適ではなかったと思いますし、館内もどこか古びた感じがありましたが、高校生だった私にとっては、かなり居心地のいい場所でした。
学割がありがたかった
高校生ですから、当然それほどお金はありません。
そんな中でありがたかったのが学割でした。
今の感覚からすると、映画一本を観るために映画館へ行く、という感じですが、当時は少し違いました。
3本立てのような上映もありましたし、入れ替え制でもありません。
一度入れば、そのまま館内にいることができました。
上映中の作品の途中から映画館に入ることもできたので、後半から観始めて、
「なるほど、こういう話なのか」
と思いながらそのまま次の回まで待つ。
そして今度は最初から観て、
「ああ、ここにつながるのか」
と話の頭と尻をつなげる。
自分の好みではない作品の時には売店に行って、カップラーメンにお湯を入れてもらって、売店前のテーブルで食べる。
今考えると、なかなか面白い映画の見方です。
気に入った映画は、また観る
時間があれば、そのまま同じ映画をもう一度観ることもありました。
『幻魔大戦』や『うる星やつら2』は何度も観ました。『里見八犬伝』『メイン・テーマ』『愛情物語』なんかも繰り返し観た記憶があります。
当時は角川映画も盛んでしたし、アニメ映画の3本立てのような上映もありました。
当時、他にどんな作品を観ていたかは、もうあまり正確には覚えていませんが、
気に入った作品は、何度も繰り返して観ていた。
ということは覚えています。
動画配信なんてもちろんありませんし、レンタルビデオもまだ身近ではなかった時代です。
夏の映画館は天国!
夏休みには課外授業もありました。
そして、ときどき私はその授業を抜け出して映画館へ行っていました。
映画館は冷房が効いていました。
外は暑い。
学校は男だけのむさ苦しさの中での授業。
映画館へ行けば涼しくて、映画を何本も観られる。
高校生にとって、どちらが魅力的だったかは言うまでもありません。
えぇ、反省はしています。
後悔はしていません。
映画館に朝から入って、気がつけば夕方。
そんな日も珍しくありませんでした。
今の映画館とは、ずいぶん違う
今のシネコンは本当に快適です。
座席は広いし、予約もできる。音も映像もいい。
映画を観る場所としては、今の方がずっと立派です。
でも、昔の映画館にあった、
「映画館でのんびりする」
ような感覚が懐かしいなと思ったりします。
映画館に一日中いた、って、そんな噺です。
