私がAI(ChatGPT)を使い始めてから、もうすぐ3年になります。
「何が一番変わったかな?」と考えてみると、AIができるようになったことの種類以上に、
「使う側が、AIに気を遣わなくてよくなってきた」
ということです。
以前は、AIに何かを頼むとき、
「こういう聞き方で伝わるかな」
「条件を一つずつ書いた方がいいかな」
「この言い方だと別の意味に取られそうだな」
なんてことを、結構考えていました。
いわゆる「プロンプトの書き方」が話題になったのも、その頃だったと思います。
ところが最近は、かなり適当に話しかけても、こちらの意図を前後の流れから読み取ってくれます。
誤字脱字のフォローは言うまでもなく、うまく言葉にできていないときでも、
「たぶん、こういうことだよね?」
っていうところまで拾ってくれる。
人間がAIに伝わるように話すのではなく、AIの方が人間に合わせてくれるようになってきた。
そんな変化を最近特に感じています。
便利になりました。
本当に便利です。
でも、その一方で、
「この先、AIはどこまで進化しちゃうんだろう」
と、ちょっと不安になることもあります。
SFだった世界が、少し近くなった気がする
昔から好きな作品の一つに、『攻殻機動隊』があります。
人とネットワークが今よりはるかに深くつながり、人工知能や義体といった技術が当たり前に存在している世界。
もちろん、今の私たちの暮らしがそのまま『攻殻機動隊』の世界になったわけではありません。
電脳化しているわけでもありませんし、私は相変わらずキーボードを叩いています。
『攻殻機動隊』の世界では、人間の脳とコンピュータやネットワークを直接つなぐ技術が普及しています。
作中では、こうした技術によって脳そのものを情報ネットワークにつなげられる状態を「電脳化」と呼んでいます。
私たちがスマホやパソコンを操作してインターネットを使うのとは違って、いわば「脳が直接ネットにつながっている」ような世界です。
作品を見た当時には「未来のSF」として眺めていたものが、
倫理的な問題を無視すれば、まったくあり得ない話でもなくなってきたのかな。
そんな感覚を持つことがあります。
AIと普通に会話をして、調べものを手伝ってもらい、文章を一緒に考え、プログラムまで書いてもらう。
ほんの少し前なら、それだけでも十分SFだった気がします。
だからこそ面白い。
そして、ちょっと怖い。
たぶん今は、その両方を感じる時期なのだと思います。
何でもやってくれるわけではない
AIが賢くなってくると、
「もう人間は何も知らなくてもいいんじゃないか」
と思ってしまいそうになります。
でも、実際に使っていると、むしろ逆に感じることがあります。
たとえばプログラミング。
今のAIに、
「こんな機能を持ったものを作りたい」
と頼めば、かなりのところまでコード(プログラム)を書いてくれます。
私自身、AIに手伝ってもらいながらプログラムを作ることがあります。
以前だったら自分一人では作ろうとも思わなかったものが形になっていくのは、本当に面白いものです。
でも、AIが書いたコードだからといって、そのまま何も考えずに動かしていいわけではありません。
何をしているコードなのか。
どこを変更しようとしているのか。
ネットを通じて何をやりとりしているのか。
失敗したときに何が起きるのか。
少なくとも、それを判断できるくらいの知識は使う側にも必要です。
AIがプログラムを書けることと、自分にプログラミングの知識が必要ないことは、同じではありません。
これは、AIを使うようになってから余計に感じるようになりました。
間違えなくなったわけでもない
生成AIがもっともらしい間違いを答えてしまう、いわゆる「ハルシネーション」も、以前に比べればずいぶん少なくなったように感じます。
それでも、全くなくなったわけではありません。
実在しない情報を、それらしく説明することもある。
少し違う情報をつなぎ合わせて、もっともらしい答えにしてしまうこともある。
だから、大事なことなら元の資料を確認する。
できれば一次情報を見る。
この重要性は、AIが優秀になってきた今でも変わりません。
そして最近は、文章だけではなく、AIによって生成された画像や動画も、驚くほど自然な仕上がりになっています。
以前なら、
「よく見ると指がおかしい」
「こんな漢字は存在しない!」
などと気づけたものが、今では一見しただけでは分からないこともあります。
私自身も、ネットで見かけた画像や動画を見て、
ホンモノかどうか頭をひねってしまうことがあります。
AIを使う側だけでなく、AIが作ったものを見る側にも知識が必要になってきたということなのでしょう。
「使い方」を知ることが大事なのかもしれない
便利な車でも、扱い方を間違えると凶器になります。
パソコンにもスマートフォンにも、もちろん正しい使い方があります。
便利な道具だからといって、何も知らなくても安全に使えるものばかりではありません。
AIもきっと同じで、
何ができるのか。
何が苦手なのか。
どこまで任せていいのか。
どこから先は自分で確認した方がいいのか。
そういう「使い方そのものを知っておくこと」が、これからますます大切になってくる気がします。
AIを使いこなすというのは、AIに何でもまかせられるということではなく、
どこでAIを使って、どこで自分が判断するのか。
その境目が分かることなのかもしれません。
それでも、やっぱり面白い
少し怖いようなことも書きましたが、私はAIがこの先どう進化していくのか、とても興味があります。
数年前にはできなかったことができるようになり、半年前にはうまく通じなかったことが普通に通じる。
そんな変化を実際に使いながら見られる時代というのは、なかなか面白いものです。
そして、AIの進化についてあれこれ考えていた、ちょうどそんなときでした。
『攻殻機動隊』の新しいテレビアニメが始まった。
『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』。
2026年7月から放送が始まった、新しい『攻殻機動隊』です。
AIがこれだけ身近になった今、あの『攻殻機動隊』を見たら、自分はどう感じるんだろう。
原作を知らない人に、この作品はどう映るんだろう。
そんなことを考えながら見始めました。
そして、久しぶりに『攻殻機動隊』を見ながら、
「そういえば最近のアニメってすごいよなぁ」
と。
……その話は、また次の噺で。
AIって、ずいぶん進化したよね、っていう、そんな噺です。
ということで、次は最近見ているアニメの噺です。

